【Blender】ゼロから始めるジオメトリノード Vol.2|ポイントを作ってオブジェクトを並べる方法

Blenderでボーンや物理演算に挫折した人へ贈る、ジオメトリノードでポイントを生成しオブジェクトを自動配置するアニメーション基本解説のアイキャッチ画像

Blenderでアニメーション作成したい方へ

アニメーションを作りたいのに、モデリング、UV展開、ボーン(骨組み)設定、ウェイト塗り、物理演算…覚えることが多すぎて心が折れそうになったりしませんか?」

実は、ジオメトリノードの「ル-ル(構造)」さえ理解して使えば、骨組みを組まなくても、数式やルールを使って大量のオブジェクトを生き物のように動かすことができます。

Vol.2となる今回は、すべての基本となる「ポイント(配置場所)を作り、そこにオブジェクトを並べる」方法を学びます。原理さえ掴めば、Blenderで簡単にアニメーション作成ができる事を知ってもらいたくて【Blender /ゼロから始めるジオメトリノード】シリーズを始めました。

Blenderでアニメーションや3DCG作品を作っていると、「たくさんのオブジェクトを一瞬で敷き詰めたい」「ランダムに物を配置したい」と思う場面がよくあります。

それを簡単に実現できるのがジオメトリノード(Geometry Nodes)です。

ジオメトリノードと聞くと「難しそう」「数学の知識が必要そう」と感じるかもしれませんが、基本はたった3つのノードを繋ぐだけで体験できます。

この記事では、Blender初心者の方に向けて、ジオメトリノードを使って「1つの立方体の表面に、大量の球体を綺麗に並べる手順」を分かりやすく解説します。

ジオメトリノードでオブジェクトを大量配置する仕組み

手作業でオブジェクトを1つずつ複製して配置するのは時間がかかり、修正も大変です。

ジオメトリノードの基本となる「ポイント配置」では、以下の2つのステップで効率的にオブジェクトを配置します。

  1. 土台となるメッシュの表面に「点(ポイント)」をバラまく
  2. 発生した「点」の場所に、配置したいオブジェクトをコピー(インスタンス化)する

この仕組み(インスタンシング)を覚えるだけで、花畑、敷き詰められたコイン、宇宙に浮かぶ星々など、さまざまな表現に応用できるようになります。

下の動画は「検索窓」でのノードの呼び出し方です。

実演に入る前に知っておきたいノードの呼び出し方

【ノードの呼び出し方 3選】

ジオメトリノードで目的のノードを画面に追加する方法は、主に以下の3つがあります。自分のやりやすい方法を選んでみてください。

1. 検索機能を使って探す(ショートカット:Shift + A)

ノードの名前がわかっている場合に最も直接的な方法です。

  1. ノードエディター上で Shift + A を押します。
  2. メニュー上部の「検索」欄に、目的のノード名(例:面にポイント配置)を入力します。
  3. 候補が表示されるので、クリックするか Enter キーを押して配置します。

2. 分類メニューから探す

ノードの名前を忘れてしまった場合や、どのようなノードがあるか一覧で確認したい場合に便利です。

  1. Shift + A を押します(または画面上部メニューの「追加」をクリック)。
  2. 目的のカテゴリを選択します。
    • 例:面にポイント配置 ノードは 「ポイント」 カテゴリ内にあります。
  3. 一覧の中からノードを選択して配置します。

3. 接続ソケットから線を伸ばして追加する

ノード同士を接続する工程と配置を一度に行う方法です。

  1. ノードのソケット(接続口)を左クリックしたままドラッグします。
  2. 何もない場所でマウスを放します
  3. 検索窓が表示されるので、追加したいノード名を入力して選択します。

この方法を使うと、ノードの配置と同時に線も自動的に接続されます。

【まとめ】

  • 名前がわかる時: Shift + A ➔ 検索に入力
  • カテゴリから探す時: Shift + A ➔ 一覧から選択
  • 接続も同時に行う時: ソケットからドラッグ ➔ 検索に入力

作業の状況に合わせて使い分けてみてください。


【実演】色々なオブジェクトを大量配置

事前準備|2つのオブジェクトを用意する

まずは、並べる土台となるオブジェクトと、大量配置したいオブジェクトの2つを準備します。

  1. 土台を作る画面に「立方体(Cube)」を配置します(これが土台になります)。
  2. 並べたいオブジェクトを作るShift + A → 「メッシュ」 → 「UV球」を追加し、土台と重ならないよう少し横に移動しておきます。

【ポイント】

並べたいオブジェクト(UV球)のサイズをあらかじめ少し小さくしておくと、配置したときに綺麗に収まります。

STEP 1|ジオメトリノードエディターを開く

  1. 画面上部のワークスペースタブから「Geometry Nodes」を選択します。
  2. 土台となる「立方体」をクリックして選択した状態にします。
  3. 画面中央下部にあるジオメトリノードエディターの 「新規」 ボタンをクリックします。

エディター上に グループ入力グループ出力 という2つのノードが追加されれば準備完了です。

STEP 2|面にポイントを散りばめる(面にポイント配置)

実演動画 1

土台となる立方体の表面に、粒子の元となる「ポイント(点)」を発生させます。

  1. ノードエディター上で Shift + A を押し、検索窓に「面にポイント配置」と入力してノードを追加します。
  2. グループ入力グループ出力 を結ぶ線の上にノードを重ねて配置します。

【ノードの接続手順】

グループ入力面にポイント配置グループ出力

作業画面上の立方体が消え、表面に白くて細かい点が散りばめられれば成功です。

STEP 3|ポイントの位置にオブジェクトを配置する(ポイントにインスタンス配置)

実演動画 2

発生させたポイントの位置に、あらかじめ作っておいた「UV球」を配置(インスタンス化)します。

  1. Shift + A の検索から「ポイントにインスタンス配置」ノードを追加し、「面にポイント配置」の後ろに挟みます。
  2. 画面右上のアウトライナー一覧から、最初に作成した 「UV球」をノードエディターへ直接ドラッグ&ドロップ します(「オブジェクト情報」ノードが自動で作成されます)。
  3. 「オブジェクト情報」の 「ジオメトリ」 出力を、「ポイントにインスタンス配置」の 「インスタンス」 ソケットに接続します。

【ノードの接続手順】

  • オブジェクト情報 (UV球) の「ジオメトリ」 → ポイントにインスタンス配置 の「インスタンス」ソケットへ
  • 面にポイント配置ポイントにインスタンス配置グループ出力

これで、立方体の表面に大量のUV球が一瞬で配置されました。

パラメータを変更して表現を調整してみよう

実演動画 3

ノードが完成したら、「面にポイント配置」ノード内の数値を変更して動きや見た目を調整してみましょう。

  • 密度(Density)数値(密度)を大きくするとオブジェクトの数が増え、小さくすると数が減ってまばらになります。
  • シード(Seed)数値を変更すると、オブジェクトが配置されるパターン(位置関係)がランダムに切り替わります。

【展示作品づくりのヒント】

【展示作品づくりのヒント】

今回配置した「UV球」を、自分で作成した「星」「フルーツ」「お菓子」「ロボットのパーツ」などのモデルに差し替えるだけで、オリジナルの賑やかなシーンを一瞬で作ることができます。

実演動画 4

よくある質問・トラブルシューティング

Q. 元の土台(立方体)も消さずに表示したい

Shift + A で「ジオメトリ統合」ノードを追加します。グループ入力 から伸ばした線と、ポイントにインスタンス配置 から伸ばした線の両方を「ジオメトリ統合」に接続し、それを グループ出力 に繋ぐことで、土台と配置オブジェクトを同時に表示できます。

Q. 配置したオブジェクトが大きすぎる・小さすぎる

元のオブジェクト(UV球)のサイズを編集モードで調整するか、「ポイントにインスタンス配置」ノード内にある「スケール」の値を調整してください。

まとめと次回予告

今回は、Blenderのジオメトリノードにおける最も基本かつ重要な操作である「ポイント作成とオブジェクトの配置方法」を解説しました。

  • 面にポイント配置ノード: メッシュの表面に点を生成する
  • ポイントにインスタンス配置ノード: 生成された点の上に別オブジェクトを複製して置く

この基本パターンを理解しておくだけで、複雑に見えるシーンも手軽に構築できるようになります。

次回(Vol.3)は、並べたオブジェクトの「大きさや向きをランダムに変えて、より自然な表現を作る方法」を解説します。ぜひあわせて参考にしてみてください。